業界の人なら知っている。
業界外の人は絶対に知らない。
「N社価格」
初めて聞いたとき、N社という、秘密結社のようなイニシャルになっていることに、?が頭の中にでた人も多いのではないでしょうか。
今回の記事は初めて、N社価格という言葉を聞かれた方向けにN社価格を解剖していきます。
▼ 目次
そもそもN社価格ってなに
秘密結社感のあるN社。
どうしてイニシャルなのかは分かりませんが、N社は大阪にある黄銅棒・黄銅棒線の大手メーカー日本伸銅株式会社のこと。東証2部に上場し、親会社は富山県にある東証1部のCKサンエツ。
N社価格は、大阪の堺にある日本伸銅本社に直接、原料問屋が金属のスクラップくずを持ち込み、そのスクラップの販売代金を120日の手形で受け取った時の価格。だそうです。
N社価格の使い道
N社価格は日本伸銅が、手形で買い取る金属スクラップの価格。
と説明しましたが、実際には、黄銅棒(真鍮棒)の販売時の基準価格として使用されています。
例えば、今日のN社価格が500円とした場合、その金額に販売先ごとに設定された
加工賃(ロールマージン)
+
丸や六角の形状による追加料金(形状増し値)
+
サイズの直径サイズによる追加料金(サイズ増値)
+
環境配慮材など特殊な製品の追加料金
を合計して、「はい、この商品は720円/kgです。」というように使われています。このようにN社価格は黄銅、真鍮業界では、販売時の基準価格となるため頻繁に会話の中にでてきます。
下記の記事では、このN社価格の2019年最新版、算出方法について説明しています。