銅板条や黄銅棒などを手掛ける大手伸銅メーカーが来年1月から、関西拠点における原料銅スクラップの市中購買を基本的に取りやめる。無酸素銅条など高純度な製品への生産シフトにより使用原料の構成比が変わり、工場内や需要家先で発生する「リターン」スクラップが余剰になってきたことが背景にあるようだ。
関西地区の銅スクラップ市場は、数年前から一部黄銅棒メーカーが黄銅削り粉の購買量を大幅に減らしてきた結果、需給が著しく緩んでいる。
問屋筋は「これから玉をどこに売っていけば良いのか。スクラップの出口（売り先）が絞られ続けている。」
＜日刊産業新聞＞

元々、資源循環型の産業として成り立っており、行き場の無くなったスクラップが今後の銅業界にどんな影響を与えるのだろう。利害関係とは、お互いに譲歩する事で成り立つ。片方に利、もう一方に害と偏れば悪影響が出るのは明白だ。