国際銅加工業者協議会(IWCC)は、2020年の世界銅市場について、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の結果、285,000トンの供給過剰になり、21年には過剰分が67万5000トンに拡大するとの見方を示した。27日に公式サイトに掲載した報告書で明らかにした。
報告書は新型コロナに伴う需要破壊は供給途絶による影響を大きく上回ると指摘。「前例のない事態に直面しており、銅産業も新型コロナのパンデミックによる悪影響を免れる事は無い」としている。IWCCは、コロナ禍により、20年の銅需要は前年比5.4％減少、21年は4.4％増加すると予想。
20年の製錬銅の生産量が2291万トン、需要は2262万トンと予想。21年は生産量2430万トン、需要2362万トンとの見通しを示した。世界消費の約半分を占める中国の20年の需要は2.8％減の1187万トン、21年は2.6％増の1217万トンに回復する見通し。欧米は20年の需要は6％台減、21年は5％台増としている。
＜日刊産業新聞　2020.5.29より＞