新元号「令和」をお祝いムードで新時代を迎えて4ヶ月。
この間も世界経済は不透明なため、銅相場も大きく変動してきました。
現在は米中貿易問題・英国EU離脱・中東問題等、銅相場に影響を与える事案が絡み合って予想をさらに難しくしています。
いっぽうで少し前の昭和、平成の銅相場は、世界経済の変動ではなく年間を通じてジンクスめいた動きがありました。
携帯もインターネットもない。全体の流れについて行けば大儲けはしないが、大損もしない。
ここでは、今では死語になりつつある銅相場のジンクスを紹介します。
▼ 目次
有事の際の銅買い
第二次世界大戦後、世界的に不安定な時期に各地で戦争・紛争が起きていました。
当時は、鉄砲が武器の主流でその弾には多くの真鍮が使用されていました。
このため、世界で紛争が起きると、軍需物資として銅が買われ、相場が高騰していました。
今では、鉄砲以外のハイテクな武器が使用され、紛争が起きても銅相場には大きな変化がみられなくなりました。
ご祝儀相場
新しい年を迎えるとご祝儀的相場として、銅相場は上がり、その後下がる。とい傾向がありました。
これに関しては、銅相場に限った事ではなく、今でも日経平均株価の大発会ではジンクスとして残っています。
イースター天井
年によって変わる、3月~5月にかけてのキリスト教の復活祭(イースター)の頃を天井として銅相場が上がり、その後下がる。というジンクス。
イースター休暇を控えた、投資家がそれまでに商品を買い、休み前に整理売りすることが原因として考えられています。
天神底
関西地方のみ
7月25日の大阪天神祭りの頃を銅相場の底としたジンクス。
天神祭りが大阪で行われる祭りのために、主に関西で使われています。
実際は、イースター天井と同様に海外の投資家が、8月から長期のサマーバケーションを取る為、手持ちの銅を売って休暇に入る。ことが原因として考えられています。
この時期がうまく、天神祭りと重なっているんですね。
ご祝儀相場(1月)で上げて、その後下がり(2月~3月)イースター(4月~5月)に向けて上がり。天神祭り(8月)を機に下げが(9月~10月)始まる。
またその後は、クリスマス特需(11月~12月)に向けて上がり、年末に下がる。
近年ではこれらジンクスも、ジンクスとして当てはまらなくなってきているのが現状です。
インターネットが一般に普及し、情報の時差が無くなったこと。
世界的な金融緩和により、金属商品として扱ってきた専門投資家以外に、銅を金融商品として扱うファンドが参入した事で、相場の変動も大きくなり先行きの見通しを難しくしています。
世界情勢を見ながら、自分なりの年間のトレンドをつかむことが大事です。