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銅、2011年以来の高値に

銅の国際価格が約10年振りの高値に急騰した。指標となるLME3ヶ月先物は日本時間2月22日、一時1トン9269.5㌦をつけた。米国の追加経済対策の早期成立への期待や、米ゴールドマンサックスが18日の報告書で銅が2021年に供給不足になると指摘した事などから弾みがついた。年初から小動きが続いた銅相場は2月に入ると上昇基調を強め、1月末から18%上がった。新型コロナワクチンの接種が進み、米国の1.9兆ドルの経済対策が現実味を帯びる中、経済が正常化するとの見立てが増えている。春節明けの中国経済も堅調で、銅需要を押し上げるとの観測が広がる。(以下省略)

<2021年2月22日付け日本経済新聞より>

記事以降も銅相場は高値を推移している。当面の注目は、米国長期金利の上昇が続くかどうかにより、投機資金の流れが本格的に変わるかどうかだと思うが、一時的な調整で銅相場は引き続き高値を維持すると予測する。根本的には、EV化や脱炭素の動きから銅に対する需要は確実に増える事を考えると大きくは下がらないと見るのが妥当と考える。
因みに、国内電気銅建値の最高値は、2007年(平成19年)5月の105万円/tだが、その時のLMEセツルメントは8255㌦で為替は120.59円、亜鉛建値も536円だった為、N社ダライ粉780円の最高値をつけている。LMEセツルメントで見ると、2011年2月の10,160㌦が最高値で、その時の為替が84.26円の円高だった為、国内電気銅建値は920円、N社ダライ粉は646円だった。
今回の相場高騰で国内電気銅建値は、過去の最高値に匹敵するが、LMEで見るとまだ上げ余地が有ると言う見方も出来る。
今後上がり過ぎた相場は、いずれ修正されるだろうが、銅鉱山の採掘コストの上昇も有り、下値抵抗線は切り上がって来ると予測している。

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