産業新聞

古河電工、コベルコマテリアル、銅管事業をCTJホールディングスに事業譲渡(日刊産業新聞)

投資会社のJIPが国内銅管最大手のコベルコマテリアル銅管と同3位の古河電気工業の銅管事業を買収する。
きょう10月1日には、アスパラトングループがUACJから買収した銅管事業会社のNJT銅管が発足。
銅管事業は2000年代半ばからの業界再編で3社まで集約されてきたが、投資会社傘下の専業2社体制という新たな時代に突入する。
株式譲渡日はコベルコマテリアル(KMCT)、古河電工ともに公正取引委員会の認可取得を前提として20年3月2日を予定。
2社寡占となる買収案件だが、大手伸銅メーカー幹部は「NJT銅管との競争関係が認められ問題無く通るだろう」との見方を示す。
JIPは両社の事業を譲渡したあと、2年程度をかけて国内の銅管生産を神奈川県秦野に集約。
尼崎工場は閉鎖し、それに伴い同工場の銅板生産も終了する。

銅管事業からの撤退を相次ぎ決めた、神戸製鋼、三菱マテ、古河電工、そしてUACJ、その経営判断に共通するのは、電気自動車やIoTといった次世代技術で使われる、高付加価値材料に経営資源を集中したい各社の成長戦略から銅管が外れていたということ。

エアコン関連需要が8割程度を占める銅管は、高付加価値材料と生産技術や研究開発の面でもシナジー効果を出しにくく、各社が事業構成の見直しを進める中、今回の意思決定に至ったのは必然もしれない。

(2019/10/1 日刊産業新聞抜粋)

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